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<宵越しのお茶って??>
「宵越しのお茶を飲むな」という言い伝えを聞いた事がありますか?
この文面の意味をそのまま受け取ると、
「宵越しのお茶」=「淹れたまま一晩放置したお茶」の事を指すように感じます。
でも実は、宵越しのお茶とは、
お茶を入れた後に一晩放置した”茶葉”の事を指しているのです。
つまり「一晩放置した茶葉で淹れたお茶を飲むな」ということなのです。
<ホントなの?ウソなの?>
実際この言い伝えは、”本当”と考えられています。
現代は「お茶は健康食品」「カテキンには殺菌作用がある」など、
お茶に対して健康的なイメージを持っている人も多いと思います。
しかし、その昔には、忍者が濃いめのお茶を長時間地中で保管し、
「宿茶の毒」と呼ばれるものを人殺しの道具として用いていたと伝えられるほど、
放置した茶葉は危険なものであると人々に認識されていたのです。
ここでは、一晩置いた茶葉の危険性についてお伝えします。
<メカニズムについて>
危険性を作り出す原因は、茶葉に含まれるタンパク質の残留&カテキンの流失です。
タンパク質は不溶性なので水に溶けず、茶葉の中にタンパク質は留まります。
しかし、抗菌作用があると言われるカテキンは水溶性のため、
お茶を入れる度にどんどん茶葉から流失します。
すると、茶葉には腐る要素しか残らなくなってしまい腐敗していくのです。
また、茶葉に残ったカテキンも茶葉の腐敗に影響を及ぼします。
カテキンは酸化がすすむと「タンニン」という渋味成分に変化していきます。
通常の茶葉に含まれる適量のタンニンは、胃の細胞を刺激し消化を助けますが、
過剰なタンニンは胃の粘膜を荒らし、消化液の分泌を妨げ、
胃腸の弱い人には、吐き気や下痢を引き起こす原因となってしまいます。
<茶葉を有効活用する>
時間が無い時や、何杯も飲むつもりが一杯で満足してしまった時に、
「一杯しか飲んでないし、捨てるなんてもったいない。」
と感じる人は多いと思います。
そんな時は、茶殻を再利用して有効活用しましょう!!